軽商用車の歴史と電動化への取り組み
ダイハツは1957年発売の軽三輪車「ミゼット」以来、農林水産業、建設業、配送業など幅広い業種の方々の「働く相棒」として軽商用車を提供してきました。トラックやバンだけでなく、ダンプやパネルバンなどの特装車まで、お客様のニーズに応える車両を提供しています。また、1960年代には他社に先駆けて電気自動車を開発し、商用車の電動化にも積極的に取り組んできました。
近年、カーボンニュートラル社会の実現に向け、物流のラストワンマイルや各産業を支える軽商用車にも電動化への期待が高まっています。今回発売される「e-ハイゼット カーゴ」と「e-アトレー」は、新開発の軽自動車に適したBEVシステム「e-SMART ELECTRIC」を搭載しています。
「e-ハイゼット カーゴ」「e-アトレー」のコンセプト

これらの車両は、「暮らしを守る働く車」をコンセプトに掲げています。ガソリン給油の必要がなく外出先でも電気を使える「人にやさしい」特性、走行中のCO₂排出ゼロで「地球にやさしい」特性、そして従来のガソリンモデルと比較してランニングコストが低い「財布にやさしい」特性を兼ね備えています。
主な特長
1. 新開発のBEVシステム「e-SMART ELECTRIC」
「e-ハイゼット カーゴ」と「e-アトレー」には、新開発のBEVシステム「e-SMART ELECTRIC」が搭載されています。このシステムは、スズキ株式会社とダイハツが培ってきた小さなクルマづくりのノウハウと、トヨタ自動車株式会社が持つ電動化技術を組み合わせて、3社で共同開発されました。
モーター、インバーター、減速機を一体化した「e Axle(イーアクスル)」を後輪駆動軸上に搭載し、大容量36.6kWhの薄型リチウムイオンバッテリーを床下に配置することで、室内スペースを変えることなく大容量バッテリーを搭載しています。



BEVならではの高い基本性能
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レスポンスの良い加速性能とスムーズな走行性能: 走り始めから余裕のあるトルクを発揮し、適度な回生ブレーキにより電費の向上と運転のしやすさを両立しています。後輪駆動軸上の「e Axle」により、多積載時や登坂時でも力強い発進とスムーズな加速を実現します。
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低重心化による安定した走行と乗り心地: 薄型大容量バッテリーを床下に配置することで低重心化され、操縦安定性が向上し荷崩れなども防止可能です。BEV専用の骨格補強や新設計のトレーリングリンク車軸式コイルスプリング(リヤ)の採用により乗り心地も向上しています。
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高い静粛性: 100%モーター走行により、室内はもちろん、早朝・深夜の走行や住宅街での頻繁な駐停車時でも高い静粛性を実現し、運転者のストレス低減にも貢献します。
軽商用BEVバンNo.1の一充電走行距離
安全性の高い「リン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池」を採用し、電池容量は36.6kWhと大容量です。これにより、一充電走行距離WLTCモード(国土交通省審査値)257kmを実現しています。これは2026年2月時点で、電気自動車(BEV)のうち軽貨物自動車でNo.1の数値です。
エアコンなどで電力消費が増加する夏季や冬季でも、多くの軽商用バンユーザーにとって十分な走行距離を確保できるでしょう。ガソリン代に比べ走行に係るコストが低く、毎日同程度の距離を走行する場合は経済的です。また、オイルなどの消耗品が少なくメンテナンスの手間が省けるため、ランニングコストも低く、長期保有でも安心です。
2. BEVの嬉しさを広げる全車標準装備機能
外部給電機能
日常からもしもの時まで幅広く役立つ外部給電機能が全車に標準装備されています。走行時でも使えるAC100Vで最大消費電力の合計が1500W以下の電気製品が使用可能なアクセサリーコンセントを装備しています。加えて、災害時などで電力が必要な場合は、車両の走行機能を停止した状態で給電ができる非常時給電システムも搭載されています。
付属の外部給電アタッチメントを使用すれば、フロントドアとドアガラスを閉めた状態でも車外に電源コードを引き出して給電が可能です。


急速充電とV2H対応
外出先で急速充電器が使用可能なCHAdeMO(チャデモ)規格の急速充電インレットが全車に標準装備されています。急速充電では電欠ランプ点灯から約50分で充電率80%になるため、外出先での買い物時やサービスエリアでの休憩中に素早い充電が可能です。また、急速充電インレットの採用により、「クルマの充電」と「クルマから建物への給電」ができるV2H(Vehicle to Home)の利用も可能になります(別途V2H機器の購入が必要)。

3. ベース車と同等の高い積載性と使い勝手の良さ、先進の安全装備
軽キャブオーバーバンNo.1の積載スペース
「e-ハイゼット カーゴ」は、大容量バッテリーや「e Axle」を床下に最適配置することで、ベース車同等となる軽キャブオーバーバンNo.1の積載スペース(e-ハイゼット カーゴ 4シーター)と最大積載量350kgを確保し、積載性と使い勝手の良さを継承しています。
使い勝手の良い30個の室内ユースフルナットや、荷室床面の凹凸を無くし荷物が傷つきにくく出し入れのしやすいフラットな空間が特徴です。アッパートレイ、室内の頭上スペースを活用したオーバーヘッドシェルフなど、運転席から手が届く範囲を中心に豊富な収納スペースを確保し、荷物の取り出しやすさや働きやすさを実現しています。
最新の予防安全機能「スマートアシスト」を搭載
ステレオカメラの性能を向上させ、より広範囲な検知・認識が可能となった最新の予防安全機能「スマートアシスト」を搭載しています。衝突警報機能(対車両/対歩行者[昼夜])および衝突回避支援ブレーキ機能(対車両/対歩行者[昼夜])が進化しました。具体的には、横断中の自転車や、交差点での右折時に対向方向から直進してくる車両や右左折時に対向方向から横断してくる歩行者も認識可能になっています。


その他の充実した機能
LEDヘッドランプやエネルギー効率の良いシートヒーター(運転席/助手席)も採用し、利便性の向上と共に電力消費を抑える工夫がされています。
4. 乗商兼用で使える「e-アトレー」
「e-アトレー」は、ベース車と同等の荷室スペースを最大限活用しながら、仕事にもプライベートにも活用できるモデルとして設定されています。ブラック加飾やメッキが特徴的なエクステリア、黒を基調としたインテリアで質感を向上させています。また、両側パワースライドドアなど、利便性の高い機能も設定されています。



メーカー希望小売価格と販売目標
「e-ハイゼット カーゴ」と「e-アトレー」のメーカー希望小売価格(消費税込み)は以下の通りです。価格は販売会社が独自に定める参考価格です。

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e-ハイゼット カーゴ
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2シーター 2WD: 3,146,000円
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4シーター 2WD: 3,146,000円
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e-アトレー
- RS 2WD: 3,465,000円
販売目標は、2車種合計で月間300台を目指しています。生産はダイハツ九州株式会社 大分(中津)第1工場で行われます。同工場では、BEV専用設備を導入することなく、既存ラインでガソリン車の他車種と混流生産を実現しています。
関連リンク
ダイハツは今後も、お客様の生活に寄り添った良品廉価な軽商用車を提供するとともに、物流業界のCO2排出量削減に貢献することで、マルチパスウェイの考え方に基づいたカーボンニュートラルの実現を目指していくとのことです。






