ダイレクトプッシュイン技術で配線工数を最大40%削減
EDシリーズでは、棒端子付きの電線を差し込むだけで配線が完了する「ダイレクトプッシュイン技術」を採用しています。これにより、工具を差し込んでクランプを解除してから配線する必要があった従来のケージクランプ式ターミナルと比較して、配線工数を最大40%削減することが可能です。
また、配線口上部のオレンジ色の部分を押すことで、専用工具なしで電線を引き抜くことができます。ターミナル自体をDINレールから引き抜く際に使用する操作レバーも改良され、より扱いやすくなりました。筐体の換気口を拡大して放熱性を向上させたほか、配線口・ラベル・LEDを1列に配置することで、視認性が向上し、配線ミスを未然に防ぐことにも貢献します。
さらに、最新の電子部品を採用し、内部電子回路を刷新したことで、長期安定供給と価格の最適化が図られています。これまでのEtherCATターミナルの性能と豊富な機能はそのままに、最大10 kSpsの高精度アナログ計測機能の追加など、新たな機能にも対応することで、多彩なアプリケーションを柔軟にサポートします。

アプリによるスマート診断でダウンタイムを最小化
製造現場における保守性向上のため、各ターミナルの前面にデータマトリックスコード(DMC)が印字されています。これをスマートフォンの専用診断アプリでスキャンすることで、ターミナルの状態をダイレクトに読み取ることが可能です。専用診断アプリにはスコープ機能が統合されており、アプリ上で温度、電流、電圧などの詳細なライブデータを波形で確認できます。これにより、トラブルシューティングを迅速化し、装置のダウンタイムを最小限に抑えることに貢献します。これらの診断機能は、EtherCATシステム側に接続された「EtherCAT診断用ターミナル(ED6060)」と連携することで実現しています。

既存設備を活かした段階的なアップグレードが可能
EDシリーズの強みは、従来のEtherCATターミナル「ELシリーズ」との間で、完全な機械的・電気的互換性を確保している点です。ソフトウェア面でも、TwinCATの開発環境側で再設定等を行うことで新旧シリーズの混在・併用が可能となっています。これにより、既存設備をそのままに、最小限のリスクとコストで段階的なシステムアップグレードが可能となります。
本シリーズは、2026年初旬より、標準的なデジタルI/OおよびアナログI/Oを中心に約50種類のターミナルが先行販売されています。現在は、シリアル通信やコンパクトドライブ、特殊計測などのポートフォリオを順次拡大している状況です。また、ケーブルの接続方向を下向きに最適化するアングル型RJ45コネクタを採用し、ケーブルへの曲げ負荷を低減したカプラシリーズ「EC1100」およびエクステンション「EC1110」も販売が開始されており、柔軟でコンパクトなシステム構築をサポートしています。
I/O製品スペシャリストのGiang Doan氏は、EDシリーズについて、技術的な進化だけでなく、ダイレクトプッシュイン接続による配線作業の時間と手間削減など、現場での使いやすさや作業効率まで含めて進化した、新しい世代のI/Oであると評価しています。
EDシリーズ 製品詳細
EDシリーズに関する詳細情報は、以下のウェブサイトでご確認いただけます。
ベッコフオートメーション 会社概要
ベッコフオートメーションは、PC制御に特化した制御機器メーカーです。独自の計測・制御ソフトウェア「TwinCAT」により、Windowsなどの汎用OSを搭載した産業用PCをリアルタイムコントローラ(NCやPLCなど)として活用することを可能にしています。また、高速・高同期の産業用通信規格「EtherCAT」の開発元でもあり、その推進団体であるEtherCAT Technology Group(ETG)は、76カ国・地域の8,100以上の組織が参加する世界最大の産業用通信規格推進団体として知られています。TwinCATやEtherCATを搭載した産業用コントローラは、産業用ロボット・自動車・包装機械・工作機械・風力発電設備など、世界中の多様なアプリケーションで採用されています。






