家族や仲間が「選べる旅」の実現
このプロジェクトが目指すのは、観光地を一か所ずつ巡る従来の旅行とは異なる、参加者それぞれが好きな時間を過ごせる旅の形です。小浜の海でSUPやメガSUPを楽しむ人もいれば、文化探訪や釣りを楽しむ人もいるでしょう。家族や仲間が別々の活動をした後、夕方には高島市マキノ町の「Makino MegRia」に集まり、ログハウスでのバーベキューを囲んで一日の体験を語り合うことができます。これにより、「みんなで旅行するが、全員が同じことをしなくてもいい旅」が実現します。

旅の拠点となる「Makino MegRia」
「Makino MegRia」は、滋賀県高島市マキノ町の自然に囲まれたログハウス型の一棟貸し宿です。バーベキューを楽しむことができ、ペット同伴にも対応しているため、家族旅行や友人グループなど、大人数での利用にも適しています。このプロジェクトでは、宿そのものを目的地とするだけでなく、高島・小浜・若狭を巡るための「ベースキャンプ」として位置付けています。

宿にはバーベキューに必要な炭や着火材、バーナー、さらには卓上小型燻製器やメスティン、皿、コップなどが完備されており、食材を持ち込むだけで気軽にバーベキューが楽しめます。今後は電動アシスト自転車の導入も進め、マキノ周辺のサイクリングや琵琶湖沿岸散策、ビワイチを楽しむ方の前後泊にも対応していく予定です。

湖と海をつなぐ周遊ルート
高島市と小浜市は県境を越えた地域ですが、古くから若狭と京都を結ぶ鯖街道を通じて深いつながりがあります。このプロジェクトでは、鯖街道を単なる移動手段としてではなく、湖と海、自然と文化、そして人と地域をつなぐ旅の導線として捉え直しています。
高島では琵琶湖、メタセコイア並木、自然散策、サイクリング、箱館山などを楽しむことができます。一方、小浜へ向かえば、若狭湾の海、海産物、歴史文化、寺院、名水、伝統工芸、マリンレジャーが待っています。県境を越えることで旅の面白さを深め、関西圏のファミリーや団体旅行者に向けて、新しい周遊ルートを提案しています。
小浜・矢代での海のアクティビティと学び
周遊プロジェクトの大きな柱の一つが、小浜市矢代エリアで活動する合同会社のみちとの連携です。矢代の海では、通常のSUPに加え、複数人で一緒に乗れる大型のメガSUPなどを活用した海遊びが楽しめます。


メガSUPではインストラクターが同行し、安全に楽しめるようサポートします。透明度の高い若狭ブルーの海で、親子や仲間と一緒に海に出たり、SUPフィッシングに挑戦したりと、年齢や経験に応じて「海との関わり方」を選べることが魅力です。
さらに、合同会社のみちでは、海岸に漂着した海洋プラスチックなどを回収し、粉砕・加工してキーホルダーなどの新しい製品に生まれ変わらせるアップサイクルの取り組みも行っています。美しい海で遊んだ後に、海洋ゴミ問題について学び、海を守ることについて考えることは、子どもたちにとっても印象深い体験となるでしょう。

海に入らない旅の選択肢:若狭の文化探訪
家族旅行では、全員が海のアクティビティを希望するとは限りません。そこで、海のアクティビティと並行して、小浜・若狭の文化を巡る「静かな旅」も提案されています。明通寺などの寺院を訪れたり、鵜の瀬や「お水送り」にまつわる文化に触れたりすることができます。また、若狭町方面へ足を延ばし、瓜割の滝の清らかな水と自然を感じたり、若狭塗箸の文化に触れて箸づくり体験を楽しんだりすることも可能です。




子どもには体験を、大人には文化と食を、年配の方には落ち着いた歴史探訪を、というように、参加者の年齢や趣味に合わせて「今日は何をするか」を選択できることが重視されています。
釣りの楽しみ方を選べる旅
釣りもこの周遊旅行の選択肢の一つです。気軽に海を楽しみたい方はSUP、少し魚を狙ってみたい方はSUPフィッシング、そして本格的に若狭湾の魚を狙いたい方は、敦賀から出港する釣り船「遊幸丸」を利用できます。「遊幸丸」は25年にわたり若狭湾で営業しているベテランの釣り船で、本格的なオフショアフィッシングを旅に組み込むことが可能です。

遊幸丸は高性能魚群探知機やエアコン完備の休憩室、個室トイレを備えており、お子様や初心者の方でも快適に安全に釣りを楽しめます。イカ釣りの繁忙期は予約が必須となるほどの人気です。
釣った魚を気にせず旅を続ける「福井うろこ屋」との連携
SUPフィッシングや船釣りで魚を釣った後、旅行者が悩むのが魚の処理と保存です。この問題に対応するため、美浜町の「福井うろこ屋」と連携しています。

「福井うろこ屋」では、釣った魚を預かり、うろこ取りや内臓処理、三枚おろしなどの下処理を行い、急速冷凍・真空パックにした上で、宿泊先や自宅への配送まで対応します。これにより、魚を気にせず小浜観光を続けたり、高島へ戻ったり、翌日も別の体験を楽しむことができます。

特にSUPフィッシングとの組み合わせでは、「海で遊ぶ→魚を釣る→プロに任せる→旅を続ける」というスムーズな導線が生まれます。
家族が別々に遊び、夕方に一つの宿へ戻る
例えば、三世代や複数家族での旅行の場合、朝「Makino MegRia」を出発し、子どもとお父さんは矢代でメガSUP、釣り好きのお兄さんはSUPフィッシング、祖父母は小浜の寺院や名水、文化を巡り、別グループは若狭塗箸の体験へ、といったように、それぞれが異なる活動を楽しめます。そして夕方には全員が「Makino MegRia」に戻り、ログハウスでバーベキューを囲み、その日の体験を語り合うことができます。

これにより、誰か一人の趣味に全員を合わせる必要がなく、ファミリー・団体旅行ならではの「やりたいことの違い」を旅の魅力に変えることが可能です。
観光と環境、そして地域の仕事をつなぐ
「Makino MegRia」をはじめとする宿泊施設では、清掃やリネン、洗濯などの業務を福井県内の就労継続支援B型事業所へ依頼しています。一方、小浜・矢代では、合同会社のみちが海洋ごみの回収やアップサイクルを通じて地域の環境課題に取り組んでいます。
これらの取り組みは、「観光で生まれた人の流れを、地域にとってプラスになる形へつなげること」という共通の目標を持っています。宿泊者が増えれば清掃やリネンの仕事が生まれ、旅行者が海を訪れれば海洋環境について知るきっかけが生まれます。また、地域の物産や飲食、体験を利用すれば、その地域に消費が生まれることになります。観光・宿泊・環境・福祉をそれぞれ別の取り組みで終わらせず、少しずつ連携させていくことを目指しています。

今後の展望
このプロジェクトの第1弾では、高島市マキノ町と小浜市を中心とした周遊に重点を置いています。「Makino MegRia」を拠点に、湖・森・バーベキュー・サイクリング・ペットとの滞在を楽しみ、小浜では海・SUP・メガSUP・環境学習・文化・食・釣りを満喫できます。今後は宿泊プランとして造成を進め、楽天トラベルやじゃらんなどのOTAでも、ファミリー・団体向けの周遊滞在商品として展開することを目指しています。将来的には敦賀、美浜、越前方面の体験事業者とも連携を広げ、若狭から高島へ、高島から若狭へ、人が行き交う旅を育てていく予定です。
県境を越えることを旅の目的にし、海で遊び、文化に触れ、森の宿へ帰る。「Makino MegRia」から、新しい周遊の旅が始まります。






