日本のオーディオコーデックIC市場が成長、2035年には20億米ドル規模に
Research Nesterが実施した調査によると、日本のオーディオコーデックIC市場は、2026年から2035年の予測期間において、年平均成長率(CAGR)7.1%で拡大すると見込まれています。2025年には11億米ドルを超えていた市場規模は、2035年末までには20億米ドルに達すると推定されており、2026年には12億米ドルに達する見通しです。

成長の背景:車載インフォテインメントとコネクテッドカー
この市場の成長を牽引する主な要因の一つが、車載インフォテインメントやコネクテッドカーの普及です。日本において自動運転車やコネクテッドカーが主流となるにつれて、高品質な車載インフォテインメントシステムや空間音響に対する需要が高まっています。
例えば、2025年5月には、旭化成エレクトロニクス(AKM)とDiracが提携を発表しました。この提携は、AKMの車載オーディオDSPにDiracの「Dirac AudioIQ」スマート音響技術を統合することで、より自然で没入感のある車載オーディオ体験の実現を目指しています。これにより、従来の煩雑な手動チューニングにかかる時間や手間が削減されると期待されています。
主要企業の最新動向
日本のオーディオコーデックIC市場の主要企業では、いくつかの注目すべき開発が行われています。
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2026年5月、AKMは「HIGH END Vienna 2026」にて、同社の「VELVET SOUND™」哲学に基づくハイファイ・オーディオ用オペアンプIC「AK491x」シリーズを初公開しました。このシリーズは、超低ノイズと優れたTHD+N特性を実現しています。
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2024年8月、ソニーとAiroha Technologyは、ソニーのオーディオコーデック「LDAC」の採用拡大に向けて提携しました。LDAC対応のBluetoothチップは、これまでに世界中で7,000万個以上出荷されており、高音質と接続安定性を両立するハイレゾ対応Bluetoothオーディオコーデックとして知られています。
市場セグメンテーション:家電分野が牽引
用途別セグメントでは、家電(コンシューマーエレクトロニクス)分野が2026年から2035年にかけて最大のシェアである66.6%を占めると予測されています。この優位性は、スマートホームの普及を促す施策やインフラ整備によって強く支えられています。
日本政府は、より安全なコネクテッド家電の導入拡大を目的としたスマートホーム関連の優遇策を盛り込んだ普及プログラムを推進しています。消費者は、低消費電力のオーディオコーデックICを必要とする、音声機能搭載のIoTエコシステムを選択する傾向にあります。2025年3月には、経済産業省(METI)と情報処理推進機構(IPA)が、IoT製品のサイバーセキュリティレベルを評価・表示する「JC-STAR」IoT製品セキュリティラベリング制度を開始しました。この制度は、より安全な製品選択を支援し、市場の拡大に貢献しています。
地域概況:東京の成長機会
地域別に見ると、東京は予測期間中、日本のオーディオコーデックIC市場において有望な成長機会を享受すると予測されています。東京は、高度なデジタルインフラの実証実験の場として重要な地位を占めています。
この都市圏には、高速ローカルネットワークや高度なエッジコンピューティング・ノードなど、官民のデジタル基盤が極めて高密度に整備されています。このような環境は、半導体企業がスマートシティ技術、高度に統合されたIoTエコシステム、次世代通信デバイスなどを試験的に導入・展開する理想的な拠点となります。これにより、コンポーネント開発者は、低消費電力かつハードウェアベースの新しいオーディオ・アーキテクチャを実際の環境で検証し、大規模な商業展開を行う前に迅速な改良を加えることが可能になります。
また、東京の巨大な消費者基盤と経済力は、川下市場の需要を強力に押し上げる要因です。スマートシティ・インフラなどの国家プロジェクトの主要な展開拠点として、東京は音声機能付き教育用ハードウェア、スマート家電、コネクテッドIoTエコシステムといった製品の安定的かつ大量の調達を牽引しています。2024年9月には、東京都が次世代通信分野のスタートアップ支援プログラムの新たな開発推進事業者としてAdlight、Plug and Play Japan、TISの3社を選定しました。このプログラムは、スマートシティ、AI/IoT、ロボティクス、物流、防災、XRなどの分野で5GやBeyond 5G(6G)技術を活用する都内スタートアップを支援するものであり、市場の成長を後押しする上で大きな役割を果たすでしょう。
日本のオーディオコーデックIC市場の主要プレイヤー
Research Nesterの調査レポートによると、日本のオーディオコーデックIC市場における主要なプレイヤーは以下の通りです。
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Asahi Kasei Microdevices Corporation
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Sony Semiconductor Solutions Corporation
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ROHM Co., Ltd.
詳細情報
この市場調査レポートの詳細は、以下のリンクから入手できます。
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