日本の自動車用鉛蓄電池市場、2035年には46.6億米ドル規模へ拡大予測 ~高性能化と交換需要が成長を牽引~

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安和 賢二(やすわ けんじ)

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2035年に向けた市場予測

2025年時点で21.4億米ドル規模であった日本の自動車用鉛蓄電池市場は、2026年から2035年にかけて年平均成長率(CAGR)8.1%で拡大し、2035年には46.6億米ドルに達すると予測されています。この成長は、アイドリングストップ車の普及、車載電子機器の増加、継続的な交換需要、そして自動車メーカーと電池メーカー間の共同開発強化が主な要因として挙げられます。

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市場成長を支える主要因

自動車用鉛蓄電池は、エンジンの始動、照明、点火(SLI)用途に広く利用されています。近年では、インフォテインメントシステム、先進運転支援システム(ADAS)、安全装備といった車載電子機器への安定した補助電力供給の役割も重要性を増しています。これらの電装品の増加に伴い、従来の鉛蓄電池よりも高い充放電性能や耐久性を持つEFB(Enhanced Flooded Battery)やAGM(Absorbent Glass Mat)といった高性能な鉛蓄電池への需要が拡大しています。

特にアイドリングストップ車においては、エンジンの頻繁な停止と再始動に対応するため、高いサイクル耐久性と充電受入性が必要とされます。これにより、AGMやEFBが重要な製品カテゴリーとなっています。燃料消費やCO2排出削減を目指すアイドリングストップ技術の普及が、高性能鉛蓄電池への投資を促していると考えられます。

また、鉛蓄電池の寿命は自動車本体よりも短いため、既存車両の保有台数が多い日本では、乗用車・商用車ともに安定した交換需要がアフターマーケットを形成しています。

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製品別・構造別の動向

製品別では、SLI用途が最大のシェアを占めています。一方、フォークリフトや自動化設備などで利用されるモーティブ用途の電池は、予測期間中にCAGR7.6%で成長すると予測されています。

構造別では、メンテナンスフリーで液漏れしにくく、高い充電性能を持つVRLA(制御弁式鉛蓄電池)の採用が増加しており、予測期間中にCAGR7.9%で成長すると見込まれています。特にAGMやEFBはアイドリングストップ車や高電装負荷車両との相性が良く、今後も需要拡大が予想されます。

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車種別・地域別の動向

車種別では乗用車が大きな市場を占め、エンジン始動だけでなく、インフォテインメントや安全装備などの12V系電源として鉛蓄電池が引き続き必要とされています。ハイブリッド車においても補助電源用途として利用されています。

商用車も重要な成長分野であり、長時間稼働、高い始動負荷、迅速な再充電、耐久性といった厳しい要求に対応する電池性能が求められています。

地域別では、関東が2025年に市場を主導し、予測期間中のCAGRも8.9%とされています。東京を中心に自動車メーカーや販売網、電池メーカーの拠点が集積していることが背景にあります。関西や中部地域も、電池関連企業の技術・製造基盤や自動車産業の集積を背景に、市場を支える重要な地域です。

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競争環境と技術開発

GS Yuasa、Exide Industries、East Penn Manufacturing、Johnson Controls International、Leoch Internationalなどが主要な競争企業として挙げられています。各社はEFBやAGMの性能向上、生産能力拡大、OEMとの連携を強化しています。

鉛蓄電池市場の強みの一つは、成熟したリサイクル体制との親和性です。既存の回収・再資源化インフラを活用できることは、他の電池化学系に対する競争力の一部となっています。

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市場の質的変化

日本の自動車用鉛蓄電池市場は、従来の始動用電池市場から、複雑化する車載電装システムを支える高信頼・高耐久の補助電源市場へと移行していくと考えられます。電気自動車(EV)化が進む中でも、ハイブリッド車や高電装車における12V補助電源、SLI、バックアップ用途は残り、さらに要求性能が高まっている点が市場成長の本質です。

2035年に向けた主要テーマは、「アイドリングストップ」「AGM・EFB」「VRLA」「12V補助電源」「高電装負荷」「交換市場」「OEM共同開発」「商用車」「リサイクル」に集約できるでしょう。

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関連情報

この調査レポートに関する詳細は、以下のリンクからご確認いただけます。

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