取り組みの背景
近年、企業や自治体はカーボンニュートラルへの対応、災害へのレジリエンス強化、地域社会への貢献を強く求められています。しかし、EVの普及にはいくつかの課題がありました。新車のEVはバッテリー価格や残価形成の難しさから高額になりがちです。また、中古市場ではバッテリーの劣化状態への不安から、リユースEVの価値が適切に評価されず、国内市場が十分に形成されていない状況です。その結果、まだ活用可能なEVが海外に流出し、国内での資源循環が進まないという問題が顕在化しています。
本事業の概要
NTT-MEはこれらの課題に対し、以下の3つの取り組みを通じて解決を目指しています。
1. リユースEVのバッテリー品質を可視化・保証による環境施策の推進
パナソニック ホールディングス株式会社の電池分析技術を活用したEVolityのサービスにより、リユースEVのバッテリー状態が精緻に可視化されます。NTT-MEがその品質を保証することで、企業や自治体は安心して低コストのEVを導入し、カーボンニュートラル実現に貢献できます。また、SOH(State of Health:バッテリーの健康状態)や位置情報のデータをリアルタイムで可視化し、運用の最適化を支援するとのことです。
2. 非常時移動電源の活用推進による災害レジリエンスの強化
位置情報を活用し、災害時に車両の稼働状況を踏まえた広域支援を実現します。さらに、導入ユーザー間で非常用移動電源を相互に融通できる仕組みの構築も検討されており、特定の企業や自治体エリアに限定されない、新たなレジリエンスネットワークの形成を通じて、地域防災力の強化が図られます。
3. バッテリーのライフサイクル全体を通じたサーキュラーエコノミー推進
車両としての利用を終えたバッテリーについては、定置用蓄電池や災害時のポータブル蓄電池などへのリパーパス(再用途)が検討されています。最終的にはバッテリー資源のリサイクルも行い、EV導入から廃棄までのライフサイクル全体で資源循環の実現を目指します。

提供ソリューション概要
本ソリューションでは、日産リーフ(40kWh)を初期ラインアップとして提供され、内外装の整備とディーラー水準の安全性確認が行われます。バッテリーはSOH 66%をリース期間中に保証し、これを下回った場合は車両が無償交換されます。また、走行情報やCO2削減量、バッテリー状態の確認機能も提供されます。車検や定期点検、タイヤなどの消耗品交換を含むフルメンテナンスも標準装備です。

各社の役割
本事業は、以下の各社の役割分担によって実現されます。
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NTT-ME:リユースEV事業の運営主体となり、NTT東日本グループなどと連携した提案・コンサルティングを実施します。また、リユースEVソリューションの高度化とレジリエンスネットワークの構築を担います。
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EVolity:パナソニックの電池分析ソフトウェアを活用し、リユースEVのバッテリーSOH可視化サービスと運行管理サービスの運用を行います。
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DI:リユースEV領域における事業戦略・事業モデルの設計・構築支援、および参画パートナーとのエコシステム形成と事業開発支援を担当します。
車両スペック
初期ラインアップとして、日産リーフ(40kWh)が提供されます。今後、順次車両の拡充が予定されています。

今後の展望
NTT-MEは、リユースEVを活用した地域エネルギー・モビリティの新たな仕組みを構築し、全国へ展開していく予定です。今後は、PPA(Power Purchase Agreement:電力販売契約)事業との組み合わせによる再生可能エネルギー導入効果の最大化や、EVバッテリーの利活用による地域エネルギーマネジメントの効率化を支援していくとのことです。資源循環モデルの構築を推進するとともに、バッテリー診断技術の高度化や運用データの活用を進めることで、カーボンニュートラルと災害レジリエンスを両立した持続可能な社会の実現に貢献していくとしています。
お問い合わせ先
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